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法律事務所への就職・転職(実践編その2)

弁護士の就職・転職

1 はじめに

  こんにちは、弁護士のRayです。またまた前回の投稿からご無沙汰してしまいましたが、投稿していきます。

  さて、今回は以前投稿した法律事務所への就職・転職(実践編その1)で中途になってしまっていた部分の続きを書いていこうと思います。具体的には、履歴書・職務経歴書を提出した後の段階、すなわち、面接、食事会、内定受諾・内定辞退について説明できればと思います。

 コロナの影響で弁護士の就職・転職市場にも大きな影響が出てきそうですが、基本は変わらないと思いますので、腰を据えて活動していただければと思います。

2 面接

(1)どんな質問をされるのか?

 新卒と中途で分けて書いていきますが、新卒の項目で書いた質問事項が中途ではされないという趣旨ではありませんのでこの点ご留意いただければと思います。あくまで、質問される可能性が高い方に割り振ったとご理解いただければと思います。

 また、以下は一般論及び私の経験に基づく記載になりますが、エージェントをつけていれば、特定の事務所及び弁護士の特性に応じた想定質問事項等も教えてくれるので、何度も言いますがエージェントをつけない手はないと思います。

 ア 新卒の場合

 ① 学部・ロースクールでのゼミについて

法学部卒の場合必ず聞かれると思ってください。ただ、〇〇先生のゼミだから有利・不利といったことはないと個人的には思います。アイスブレイク的に聞くことがほとんどで面接担当者と同じゼミ出身なら話が広がるかな程度の気持ちで聞いていることが多いでしょう。

 ただし、中には、とてもまじめな先生がいらっしゃり、そういう先生が面接担当者となった場合には、「企業法務系の事務所志望なのになぜ刑事系のゼミなの?」等質問されることもありますので、合理的に説明できる必要はあるでしょう。

 ② 選択科目

  選択科目についても選択の理由と合わせて必ず聞かれると思います。企業法務系事務所志望で環境法を選択している場合などは興味を持たれて質問される可能性があるでしょう。ネガティブに捉えられているなと感じるときは、司法試験では受験科目にしなかったが、ロースクールでは選択していた等捕捉することも考えられると思います。

 ③ 好きな科目

 好きな科目についても聞かれることが多いと思います。こちらも答えがどうというよりも、その法律のどういうところが好きかという考え方に興味を持って聞いている先生方が大半だと思います。抽象的な話で申し訳ないですが、ある法律学と当該法律に関する実務の間にイメージのギャップがあったりするので、なぜその法律が好きか?と質問することでその法律に関する実務にも興味を持ってもらえそうかといった点も見ている気がします。

 一方で、ウケを狙って面接担当弁護士が専門としているあまりに専門的な法律(例えば、銀行法等)を挙げても、たかだか学部やロースクールでちょろっと学んだだけで何を言ってるんだ?、ただ、内定が欲しくて言っているだけではないかと思われる可能性があります。なぜなら、今はその分他の大家となっている先生でも弁護士になる前からその分野に興味を持っていた先生は極めて少数派で、マイナーな分野であればあるほど個人の希望とは別に専門性を高めてこられたという先生が多いからです。

 もちろん、もし、本当にそのマイナーな法律が好きで、周りの就活組よりも深く勉強している自信がある場合は正直に言っていただいて問題ないです。

 ④ 興味のある業務分野

 必ず聞かれます。ここで嘘をついても仕方ありませんので正直に伝えましょう。話はここからです。面接時点で興味を持っている分野が本当にあなたに向いている分野なのかどうかは分からないでしょう。大手法律事務所等でインターンのようなことをしている場合には、面接担当者からアドバイス的なものももらえるかもしれません。このような意見等を参考にして自分の志望の方向性を微修正(時には大きく修正)することもありだと思います。

 ⑤ 志望理由

 当然ですが、必ず聞かれます。事務所の取扱分野に合わせた説明が必要になります。面接担当者は志望理由の内容もしっかり聞いていることは当然として、話し方(もとより履歴書に書かれた文章)・思考過程・態度等を総合的に見て事務所にフィットする人間かを見ていますので、あまりとってつけたようなことを言わないのが得策と思います。

 ⑥ 部活・バイト経

 人となりを知るために聞かれることが多いと思います。以上のように質問されることが想定される事項については、説明の仕方から頭が悪いと思われない程度には準備しておいても良いかもしれませんね。

 ⑦ 他に応募している事務所

 必ず聞かれると思います。忘れていたため最後に追加しましたが、弁護士は自分の評価を気にしている人が多いので、自分の事務所がどの事務所と並んで候補になっているのかを知りたがります。

 これが一番の理由ですが、あまりにも統一感なくあっちやこっちに応募している場合には、この子大丈夫?となることもあります。なので、実際にはたくさん応募していても、採用事務所が同列と思っているであろう事務所名を何個か出すに留めるというのも有効ではないかと思います。

 イ 中途の場合

 ① 現事務所(企業、裁判所、検察長)での業務内容

 中途の場合は、当然ながら経験者採用(ポテンシャル採用の場合でも)ということになりますので、経験値についての質問を受けることになります。

 具体的には、どういう案件を取り扱っており、その中で具体的にどのような作業を担当しているのか、また、担当する案件の数や執務スタイル(秘書は一人一人についているのか、パラリーガルはいるのか、判例検索システム等は何を使っているのか)について質問されると思います。

 能力及びタフさを確認するとともに、現事務所とのギャップがないかを確認する趣旨も含まれています。 

 ② 事務所を移籍等を希望する理由

 採用してもすぐ逃げられたら困りますし、新人採用の場合よりも(前科者?を迎え入れる)中途採用の方がこの点を気にするのが一般的かと思います。

 ただ、誰に聞いても同様のアドバイスをされると思いますが、現所属先の悪口は言わないほうが良いと思います (ボスが業停になったとかは別ですが。。。) 。悪口を言っている姿を見ると、やはり、採用しても自分の事務所についても外で悪口を言われるんじゃないかと思ってしまうのが人情だと思います。

 ③ 面接先の取扱業務に興味を持っているか。

 特に、現所属先で取り扱っている業務を接点のない業務を取り扱う事務所への転職を希望する場合は詳しく聞かれることになります。

 経験がない分野でも志望する以上、調べられることは頭に入れたうえで面接に臨むのが望ましいでしょう。それが熱意とも受け取られます。

 ④ 現事務所での待遇

 採用事務所にとって、採用した場合の条件面を検討するうえで必要な情報ですので、割と初めの方に質問されることが多いです。フィーリングは合っても条件面で合いそうになければ面接を重ねても無意味ですので。

 ⑤ 個人受任事件について

 特に採用事務所で個人受任を認めていない場合には、必ず質問されます。移籍までに現在受任している個人受任事件をすべて終了または辞任することを採用の条件にする事務所もあります。場合によっては、個人受任を禁止している事務所でも、現在受任している個人受任事件に限っては移籍後続けてよいと認めてくれる事務所もあるようです。

 一部、個人受任事件などないことが当然と思っている事務所もあるので、個人受任事件を抱えている場合で面接で質問されなかった場合は、自分から個人受任事件についてのルールを確認する必要があります。事務所との間でのトラブルに発展しかねません。

 ⑥ 家族構成

 あまり質問するのは良くない事項とは思いますが、②で述べた逃げられる可能性との関係などでも、結婚して家庭があるのか等を確認する事務所もあります。もちろん、既婚者が必ず求められているという趣旨ではなく、馬車馬のように働かせたいので配偶者等がいないほうが望ましいと考えている弁護士もいると思います。

(2)どんな話をすればよいのか?

 自分が知ってもらいたいことを話し、質問をしたいことを聞くのが一番だと思います。

 ただ、それだけでは時間が持たないという方も多いかと思います。特に「何か聞きたいことある?」と聞かれて、「特に。。。」となるのは避けたいですよね。そのような場合に、以下を参考にしていただければと思います。

 ① 事務所の将来について質問する

 将来的に弁護士数はどれくらいにするのが目標であるとか、取扱業務を拡大する意向はあるのか等を聞いてみてはいかがでしょう。これを聞かれて嫌な弁護士はいないと思います。むしろ、答えられない弁護士がいるとすれば、そのような事務所には行かない方が良いかもしれません。

 ② 事務所の理念を質問する

 HP等に掲載している事務所もありますが、していない事務所も多いので聞いてみるとよいと思います。根柢の部分で分かり合えないような事務所であれば避けるべきでしょう。

 ③ 採用担当者が弁護士になった理由等面接で質問されたことを逆質問する

 それでも時間が余るのであれば、聞かれたことを聞き返すというのも手です。私は結構使いました。意外と面白い話が聞けたりもします。 

3 食事会

(1)面接との違いは?

 面接と違って、かなりフレンドリーな感じになることがほとんどで、ざっくばらんな話が繰り広げられます。

(2)経験談

 好きな食べ物、お酒は好きなのか(飲める飲めないも含めて)、家族は何をしているのか、現事務所での人間関係等をフランクに聞かれました。逆に、採用事務所の内情等を教えてくれることもあります(あのチームはやばいから行かない方が良いよとか)。

 自分が採用する側になって、やはり、回答内容がどうこうよりも、受け答えがしっかりしているとか、食べ方がスマートだったとかそういうところをメインで見ている気がします。最終的にはクライアントの前に出しても大丈夫そうかという点が重要になってきますので。

4 内定

 最終面接の場で内定を言い渡される場合もありますし、後日メールで連絡が来る場合もあります。エージェントを受けている場合はエージェント経由で結果を聞くことになりますj。

 後日の連絡の場合でも、基本的に、2、3日以内に連絡が来るのが一般的ではないでしょうか。もちろん、不採用の連絡が来るまでは希望が無くなるわけではないですが1週間以上放置された場合には、望み薄と思った方がよいと思います。

 1週間以上放置された後に、内定の連絡がある場合とは、例えば、あなたが即決人材ではなかったものの割と気に入られており、もっと良い人がいないかまだ探しているものの見つからなかった場合・もしくは内定辞退された場合等でしょう。なので、可能性は低いもののゼロではないのですが、他の転職活動を止めて連絡を待ち続けるのは得策ではないと個人的には思います。こういう場合、エージェントをつけていれば、さりげなく状況を聞いてくれたりもするので、モヤモヤが薄れます。

5 内定受諾・内定辞退

 内定の連絡を受けたら、受諾するか辞退するかの返事をしなければなりません。一番悩むのが第二志望の事務所に内定を貰ったものの第一志望の事務所がまだ面接段階であったりして、タイミングが合わない場合です。内定受諾・辞退の返事はどれくらい待ってもらえるものなのでしょうか。

 一般的には、遅くとも2、3日以内に返信するのが礼儀だと思います。ただ、上記のような事情があるときは、前向きに考えているが少し時間をくれないかと相談するしかないと思います。

 私の経験では最大2週間まで待ってもらったことがあります。ただ、エージェントをつけていたので、そのエージェントにうまく時間を稼いでもらいました。こればっかりは事務所の事情次第ですので、必ず2週間待ってもらえるとは保証できませんので、あくまで一例としてご参考にしてください。

 また、逆に、第一志望の事務所を急かすという手もあります。具体的には、第一志望の事務所に、他の事務所から先に内定を貰ったこと、及び、内定を貰った場合には即受諾するつもりであることを伝えた上で、スケジュールへの配慮を求めるという手です。他の事務所から内定を貰っているという点がプラスに働いて内定の判断に好影響を与えることも想定されますので、お願いベースで連絡してみることはオススメです。同様の経験は私にもあります。

6 最後に

 いろいろと書きましたが、伝えたいこと聞きたいことがある方はそちらをまずは大事にしていただくいことが一番です。こんなことも聞かれる可能性があるんだなという心の準備に役に立てば幸いですし、時間を持て余す場合にその局面を抜け出す一助になれば幸いです。

 頑張ってください!

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