1 はじめに
こんにちは。Rayです。今回は、弁護士の仕事について説明してみたいと思います。
将来の職業の選択肢として弁護士を視野に入れている中高生にも分かってもらえるように分かりやすさ重視で書いておりす。
要するに、
弁護士ってどんな仕事しているの〜?
という疑問に答えるイメージで書いていければと思います。
2 弁護士業務のジャンル
まず、弁護士業務のジャンルを簡単に説明します。
- 刑事事件
- 民事事件(個人を客とする、通称「一般民事」)
- 民事事件(企業を客とする、通称「企業法務」)
が挙げられます。
それでは次にこれらの具体的内容を見ていきたいと思います。
3 刑事事件とは?
刑事事件については説明不要な方も多いとは思いますが、復習も兼ねて読んでもらうと良いと思います。
刑事事件とは、基本的に刑法を主とする、刑罰法規に違反したと疑われる事実について、疑われている人からの依頼に基づきその事実の有無等を争ったり争わずに情状酌量を求めたりする案件のことを言います。
例えば、AさんがXさんを殺したとして殺人の疑いで逮捕されたとしましょう。
RayがAさんから依頼を受け、Aさんの弁護人に就任した場合、刑事事件を受任したことになります。
Aさんが、殺していないと言うのであれば、殺していない証拠を集めてAさんが無実であることを主張するのが弁護人の仕事となります。
一方、AさんがXさんを殺した事実は認めていたとしても、弁護人として仕事がなくなるわけではありません。Aさんがそのような犯罪行為に及んだ経緯や、反省をしているのか等について丹念に調べ上げ、Aさんが適正な処罰を受けられるように対応します。
また、ニュースなどで良く話題になる責任能力の有無、心神喪失や心神耗弱などについて気になる点があれば医師に相談の上適切な主張を行うことも求められます。さらに別の観点から述べると、殺人の事実があったとしても正当防衛が成立する場合は無罪になりますので、この点について聴取したりする必要もあります。
人一人の命や身体の自由がかかっているので手を抜くことはできません。非常にシビアな世界ということができます。
これが刑事事件の概要になります。
4 一般民事とは?
一般民事とは個人にまつわる刑事事件以外の法的トラブル全てを意味します。
例えば、
- 離婚
- 相続
- 会社とのトラブル(残業代未払、不当解雇など)
- 交通事故に関する損害賠償
- 債務整理
- 自己破産
などが一般民事の典型と言えるでしょう。
5 企業法務とは?
企業法務とは、企業にまつわる法的トラブル・相談全般(刑事を含む)を意味します。
厳密には刑事事件も含むので、上記定義ではカッコ書きで刑事事件も含めています。
例えば、企業の脱税事件などは企業の刑事事件に該当します。また、食品偽装や耐震偽装などもそうですね。
刑事以外の企業法務としては、
- 企業が当事者となる訴訟をはじめとする裁判
- ビジネスに関する法的相談
- 従業員とのトラブル対応
- 株主総会対応
- 契約書チェック
- 社内規則作成、レビュー
- 知的財産
- 商業登記
- M&A
- IPO
- 株式等の募集
- 継続開示書類等の作成、レビュー
- 破産申立
- 破産管財人
- 民事再生、会社更生
などが典型例として挙げられるでしょう。
さらに細かな説明については、リクエストや私の気分に応じて投稿していければと思います。
6 弁護士なら誰もが上記業務に対応できるのか?
答えは
NO
です。
弁護士によって取扱業務は異なりますので、どの弁護士に頼んでも変わらないということはあり得ません!
絶対数として、一般民事事件にそれなりに対応できるという弁護士は多いと思います。
ですので、比較的どの弁護士に頼んでも外れはないとまだ言えそうなジャンルですね。
刑事事件を経験したことがないという弁護士もほとんどいないと思います。ただし、数は少ないですが、刑事事件を専門に取り扱う法律事務所もありますので、専門事務所・弁護士の方が一般的にクオリティが高いと言えるのではないでしょうか。
もっとも、刑事事件専門と謳いながらも、数だけをこなし、クオリティは低いと聞く法律事務所もあると聞いていますので、事務所の宣伝文句のみを鵜呑みにするのも避けるべきでしょう。
次に、企業法務についても、企業法務の例として列挙したうちの1つも経験がない弁護士は基本的にいないと思います。
ただ、大企業しか直面しない問題などもありますので、基本的には最先端の議論などについては多くの大企業を客(クライアント)にしてる一部の法律事務所にノウハウが独占されている現状があると言っても良いと思います。
逆に零細企業だからこそ直面する問題もあるでしょうから、大企業をクライアントに持つ法律事務所ならなんでもできるしなんでも最高レベルのサービスを提供してくれるという簡単な話でないのも事実でしょう。
このように書くと、依頼者目線ではどの弁護士に依頼すれば良いの?と質問が来そうですが、この点についてはまた改めて記事にしようと思います。
7 さいごに
今回は弁護士の業務について、3つに分けて簡単に説明してみました。少しはイメージが湧いてきたでしょうか?今後少しずつ深掘りしていければと思います。
最後までお付き合いいただきましてありがとうございます。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
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